診療部

内科

診療科紹介

当院の内科は、現在5人の常勤医がおり、患者さんの外来治療と入院治療を担当しています。 それぞれの専門分野を生かすと共に、内科全般を担当して、幅広い診療を行っています。 岡山大学病院から派遣の医師が、消化管内視鏡検査や肝臓病外来、消化器外来、呼吸器アレルギーや血液疾患、糖尿病外来を担当し、 当院の透析センターの仕事も行っています。このようにして広範な内科領域全般を網羅する専門分野の診療を行うと同時に、一人の患者さんを全人的に診る体制を築いています。 また、近年著しく増加している高齢者の肺炎にフォーカスして、「肺炎ゼロキャンペーン」を病院全体で取り組む命題としており、 この対応を内科が中心となって行っています。

次のような症状はありませんか?

咳が続く
3週間を越えても続く頑固な咳では、肺炎や結核などの呼吸器感染症や喘息に加えて、喫煙歴があればCOPDや肺癌が隠れていることがあります。
診察の上で、胸部レントゲン、呼吸機能検査、CT検査などを提案することがあります。
痰が続く/痰に血が混じる
痰が続く場合は、その性状(サラサラ、粘調、泡沫状、膿性)や色調(透明、黄色、緑色)が大切です。気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症が多いです。
血痰であれば結核や肺癌などが隠れていることがあります。
泡沫状などの場合は心不全などの息切れの症状を伴うことがあります。
お話を伺った上で、感染症の評価や、血液検査、胸部レントゲン、CT検査などの検査を行っていきます。
息切れがする
息切れの原因はさまざまで、心不全や貧血、肥満で起こることもあります。呼吸器疾患では次第に増悪することが多いです。
なかには心不全や間質性肺炎を伴っていることがあるため、問診と聴診を丁寧に行います。
必要に応じて血液検査や呼吸機能検査、CT検査などを予定します。
胸が痛い
胸が突然痛くなったとき、まず心筋梗塞や大動脈解離、急性肺血栓塞栓症を考える必要があります。
これは緊急をようする症状であるため、呼吸器疾患では肺の一部が破れてしまう気胸があります。問診の上、画像や採血などの検査を行います。
いびきをかく/日中の眠気がひどい
睡眠時に呼吸が停止することがあり、成人男性の3~7%、女性の2~5%が睡眠時無呼吸症候群(SAS)といいます。
治療を要するSAS患者は300万人以上と推計されていますが、実際に診断・治療を行っている患者は40数万人程度とされています。
治療により血圧低下や脳卒中の予防効果などがあります。ご相談下さい。
健康診断で異常を指摘された
胸部レントゲンで不整陰影がある。自覚症状がないからと放置しておくと肺の病気が隠れていることがあります。
お気軽にご相談ください。
腹痛
腹痛は、痛みの部位、痛みの強さ、鈍い痛み(鈍痛)、さしこみ痛(疝痛)、発症のしかた、併発している症状などによって原因を特定します。
胃や腸といった消化器系に起因するものだけでなく、循環器系、泌尿器系、婦人科系などに起因するものもあります。
そのため、問診や経過が重要となるためお話を伺い、必要に応じた検査を行っていきます。
下痢
便の水分が異常に増え、液状またはそれに近い状態を下痢便といい、通常より少し軟らかい状態を軟便といいます。
水分摂取の状態や、感染症などにより生じることもあります。
回数などにより脱水となり状態が悪化することもあるため、食事摂取の状態などを伺うことがあります。
便秘
排便の回数が少ないというだけでなく、不快感や残便感があるというところも含めて便秘といいます。
下痢とは逆に水分摂取量が少ないことが想定されるため、腎臓の機能などにも注意が必要となります。
吐血/下血
吐血とは口から血を吐くこと、下血は肛門から血が出てくることです。(喀血も口から血が出てきますが、肺など呼吸臓器からの出血であり、吐血とは別に考えます。
吐血は基本的に上部消化管と呼ばれる食道・胃・十二指腸から出血した場合に起こります。
下血は消化管の、どの部位で出血しても起こる可能性があります。出血の程度により連携医療機関への紹介を行います。
口、喉が渇く/トイレが近い/尿が多い/体重が落ちてきた/疲れやすくなった/眼のかすみ/指先、足先のしびれ・感じにくい
症状はいずれも糖尿病が進行してきた段階で生じる可能性のある症状です。糖尿病は血管を痛めることで様々な症状が出ます。
血糖のコントロールは大変重要となりますので、検診などで指摘されたら早めの受診をお願いします。
動悸がする
胸がどきどきしたり、脈が飛ぶなどの症状を動悸として感じます。心臓のリズムが乱れることで、生じる不整脈といいます。
特に頻脈や異常な心拍が感じられた場合、心電図などの検査で詳細な評価が行われます。
場合により脳梗塞の原因となる場合があったり、下記のように失神の原因となったりすることもあるので動悸を感じたらご相談をお願いします。
気を失う、目の前が暗くなる(失神発作)
失神発作といい、循環器系統や神経系統の異常によって引き起こされる症状であり、異常な意識喪失が特徴です。
不整脈、弁膜症など治療を要するものや神経性のものなど原因は多岐に渡るため早めの受診をお願いします。
唇や爪が紫になる(チアノーゼ)
チアノーゼは、皮膚や粘膜が青くなる症状で、通常は酸素供給が不足していることを示唆しています。
これは、血液中の酸素濃度が低いために起こります。早急な原因検索が必要となりますので受診をお願いします。

内科の代表的な疾患

呼吸器感染症
鼻やのど、気管支や肺など、空気の通り道に関連した臓器に生じる感染症です。
一般的な風邪やインフルエンザだけではなく、結核なども呼吸器感染症に含まれます。
どの年齢層の誰にでも発症し得る病気ですが、高齢の方では重症となる可能性もあることから、病気の原因や重症度に合わせて治療を行なうことが重要となります。
また、飲み込みの機能の低下によって生じる肺炎を誤嚥性肺炎といい、飲み込みの機能の確認が必要となります。
気管支喘息
喘息は気道の慢性炎症によっておこる気道狭窄(喘鳴、呼吸困難)やせきなどの臨床症状で特徴付けられる疾患です。
そのため炎症を抑える治療が最も大切な治療であり、最も有効な薬は吸入ステロイドで薬であり、気管支拡張剤や抗アレルギー薬を併用します。
近年は治療法の進歩で喘息死は減少しているものの、高齢発症が増えています。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
喫煙が原因で、肺胞で行われているガス交換がうまくできなくなります。
初期は無症状か咳や痰などですが、徐々に労作時の息切れが顕在化、進行すると呼吸不全や心不全をきたし命に係ることがあるため、早期発見が何より重要です。
気管支拡張剤が治療の中心になります。必要に応じて在宅酸素療法や呼吸器リハビリテーションも併用します。
間質性肺炎
感染による肺炎とはまったく異なる病気です。肺の支持組織である間質に炎症が起こり、壁が厚く硬くなって(線維化)、血液に酸素が取り込まれにくくなる病気です。
薬剤や放射線など原因が明らかなこともありますが、多くの場合、原因不明です。抗線維化薬やステロイド、免疫療法や酸素療法などにより治療を行います。
肺がん
全癌死亡数が第一位で、今後も増加することが懸念されています。早期では無症状で発見されることもあります。
症状としては咳、痰、血痰、呼吸困難、胸痛、体重減少などがあります。
近年の肺がん治療は日進月歩で、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など様々な治療選択肢があります。
また、肺がんに伴う精神的・身体的苦痛の症状緩和、終末期在宅医療やホスピスへの移行など、緩和ケアの早期併用も重要です。
睡眠時無呼吸症候群
繰り返し起こる無呼吸により酸素がうまく取り込めないことで、循環系へ悪影響を及ぼすだけではなく、頻回な中途覚醒によって良好な睡眠が得られず、精神的にも悪影響を及ぼします。
治療としては持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行います。
高血圧
高血圧は、循環器系統において一般的であり、未治療または不適切に管理されると、重篤な合併症を引き起こす可能性がある状態です。
年齢や基礎疾患により目標とする血圧が異なるため、個々人の状態に応じて丁寧に対応させて頂きます。
不整脈
不整脈は、心臓のリズムが異常に乱れる状態で、主に心臓の電気信号の制御が崩れることによって引き起こされます。
一般的な知識として、不整脈は上室性(心房内)、下室性(心室内)、混合性の種類があり、高血圧、冠動脈疾患、弁膜症、心筋梗塞、心筋症などが原因となります。
リスク因子には加齢、喫煙、過度のアルコール摂取、過剰なカフェイン摂取、ストレスなどがあります。
生じ得る症状として、動悸や異常な動悸感、呼吸困難や息切れ、めまいや失神、胸痛が挙げられます。
治療の方法には薬物療法、カテーテルアブレーション、ペースメーカーの使用、デフリブリレータの除細動ショックがあり、これらの治療は症状や原因に応じて専門家によって選択されます。
不整脈は治療が必要な場合もありますが、一部の人は症状が軽微である場合もあります。専門家の診断と治療計画が個々の症例に応じて決定されます。
糖尿病(とくに2型)
2型糖尿病は、体内のインスリンの効果が不足するか、効果が弱まることによって引き起こされる慢性的な代謝疾患です。
この疾患は主に遺伝的な要因や不健康な生活習慣が影響し、体内のインスリンの効果が低下することが主な原因とされています。
2型糖尿病のリスク因子には加齢、肥満、不適切な食生活、運動不足、家族歴などが含まれます。
症状としては、高血糖が腎臓に影響を与え、尿中に余分な糖が排泄されることで多尿が生じ、これに伴い喉が渇く症状が現れることがあります。
また、糖尿病が適切に管理されていない場合、体重が減少することがあります。
治療の方法としては、薬物療法が行われ、血糖値のコントロールが目指されます。
さらに、バランスのとれた食事や糖質の制限、適度な運動が推奨され、これらのアプローチが体重管理や全体的な健康状態の改善に寄与します。
2型糖尿病は慢性的な疾患であり、早期発見と適切な管理が重要です。
治療計画は患者の個別の状態に基づいて医師と共に立てられ、生活習慣の改善も重要な一環となります。
心臓弁膜症
心臓弁膜症は、心臓の弁膜に異常が生じ、血液の流れに支障が出る状態です。
この疾患は通常、弁膜が硬くなり(弁膜狭窄)または弁膜がうまく閉じなくなる(逆流)ことによって引き起こされます。
弁膜症の主な原因には、加齢や先天性の異常、リウマチ性心臓病などが挙げられます。
心臓弁膜症の症状には、息切れ、動悸、疲労感が含まれます。
これは、心臓が効果的に血液を送り出せなくなり、全身に酸素や栄養が適切に供給されなくなるためです。
また、心臓弁膜症が進行すると、心不全や心房細動などの合併症のリスクが高まります。
治療の方法には、薬物療法や手術的なアプローチがあります。
薬物療法では、症状の緩和や進行の抑制が図られます。手術は、弁膜の修復または置換が行われ、病態を改善し心機能を維持することが期待されます。
治療計画は患者の具体的な状態や症状によって異なり、心臓弁膜症の早期発見と専門的な管理が重要です。
患者さんは適切な医療チームと連携し、定期的なフォローアップを受けることが推奨されます。

医師紹介

担当医

武田 昌

Sho Takeda

病院長
岡山大学医学部医学科臨床教授

●呼吸器領域
●アレルギー領域

◯医学博士
◯日本内科学会認定 総合内科専門医

担当医

熊谷 功

Isao Kumagai

副病院長
腎センター長
内科部長

●腎臓疾患
●糖尿病疾患
●内分泌疾患

◯日本透析医学会認定 透析専門医

担当医

松本 寛

Hiroshi Matsumoto

第二内科部長

●呼吸器領域
●アレルギー領域

◯日医生涯教育認定証

担当医

福田 真治

Shinji Fukuda

腎センター 副センター長

●腎臓疾患
●血液浄化(透析)
●一般内科

◯医学博士
◯日本内科学会認定 総合内科専門医
◯日本透析医学会認定 透析専門医/指導医
◯日本腎臓学会認定 腎臓専門医

担当医

城戸 雄一

Yuichi Kido

日本静脈経腸栄養学会TNT研修終了
広島県緩和ケア研修終了

●一般内科
●糖尿病疾患

◯日本内科学会認定 総合内科専門医
◯日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
◯日本医師会認定 産業医

非常勤医師

槙野 博史 先生<岡山大学 前学長>
岩崎 良章 先生<岡山大学保健管理センター 教授>
内田 治仁 先生<岡山大学病院 CKD・CVD地域連携包括医療学講座 教授>
藤原 加奈子 先生<岡山大学病院 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科(第二内科)>
松村 彰文 先生<岡山大学病院 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科(第二内科)>
足立 卓哉 先生<岡山大学病院 消化器・肝臓内科学(第一内科)>
亀高 大介 先生<岡山大学病院 消化器・肝臓内科学(第一内科)>
菊池 達也 先生<岡山大学病院 消化器・肝臓内科学(第一内科)>
加藤 諒 先生<岡山大学病院 消化器・肝臓内科学(第一内科)>
岩室 雅也 先生<岡山大学病院 消化器・肝臓内科学(第一内科)>
砂田 匠彦 先生<岡山大学病院 総合内科>
山下 奈央子 先生<岡山大学病院>
河本 浩子 先生<岡山大学病院>
田中 佑 先生<岡山大学病院 腎・免疫・内分泌代謝内科学(第三内科)>
益田 加奈 先生<岡山大学病院>
寺岡 朋子 先生内科医
ローカルコモンズしんいち アドバイザーシェフ

外来診療表


1診松本 寛武田 昌城戸 雄一武田 昌足立 卓哉
(肝臓)
武田 昌
2診熊谷 功熊谷 功松本 寛福田 真治熊谷 功松本 寛
3診藤原 加奈子藤原 加奈子松村 彰文松村 彰文福田 真治
4診福田 真治城戸 雄一砂田 匠彦
(月2回)
杉本 太路
(脳神経内科)
寺岡 朋子
専門外来音成 秀一郎
(脳神経内科)
加藤 諒
(消化器内科)
中村 重信
(月2回,パーキンソン)
槙野 博史
(月1回,腎疾患)
専門外来内田 治仁
(月2回,糖尿病)
中川 晃志
(循環器内科)
吉栖 正生
(月1回,循環器内科)
岩崎 良章
(月2回,肝臓)
専門外来蓮岡 英明
(総合診療科)
蓮岡 英明
(総合診療科)
1診松本 寛
2診熊谷 功
3診藤原 加奈子
4診福田 真治
専門外来
専門外来内田 治仁
(月2回,糖尿病)
専門外来
1診武田 昌
2診熊谷 功
3診藤原 加奈子
4診城戸 雄一
専門外来
専門外来
専門外来蓮岡 英明
(総合診療科)
1診城戸 雄一
2診松本 寛
3診
4診
専門外来音成 秀一郎
(脳神経内科)
専門外来中川 晃志
(循環器内科)
専門外来蓮岡 英明
(総合診療科)
1診武田 昌
2診福田 真治
3診松村 彰文
4診砂田 匠彦
(月2回)
専門外来加藤 諒
(消化器内科)
専門外来
専門外来
1診足立 卓哉
(肝臓)
2診熊谷 功
3診松村 彰文
4診杉本 太路
(脳神経内科)
専門外来中村 重信
(月2回,パーキンソン)
専門外来吉栖 正生
(月1回,循環器内科)
専門外来
1診武田 昌
2診松本 寛
3診福田 真治
4診寺岡 朋子
専門外来槙野 博史
(月1回,腎疾患)
専門外来岩崎 良章
(月2回,肝臓)
専門外来